2015年5月24日日曜日

MACDの本当の使い方(5): ダイバージェンス

<< 前回: トレンドラインブレイク

「MACDの本当の使い方」シリーズ第五回は、”ダイバージェンス”についてです。

ダイバージェンスはテクニカルを勉強したことがある人なら、知っている人も多いと思います。RSIで観察されるものが有名ですが、MACDにも現れます。

チャートの動きと違うところを探せ

ダイバージェンス(Divergence)とは、「相違、乖離、逸脱」の意味です。ちなみにMACDの’D’もDivergenceです。

さて、一体何と何が「相違」しているのかというと、チャートの動きとMACDラインの動きです。

以下の4つのケースのうちで、1と2が条件に挙げられることが多いですが、私はやや拡大解釈して3と4の場合も含めています。
  1. チャートは高値を切り上げているのに、MACDは高値を切り下げている、もしくは横ばい。
  2. チャートは安値を切り下げているのに、MACDは安値を切り上げている、もしくは横ばい。
  3. チャートは前回高値と同水準まで上げているのに、MACDは高値を大きく切り下げている。
  4. チャートは前回安値と同水準まで下げているのに、MACDは安値を大きく切り上げている。
ダイバージェンスが発生することは、トレンド転換の前兆とみなされます。あくまで前兆であり、発生後すぐにトレンドが転換するわけではないことに注意してください。トレンドに黄色ランプが灯っただけです。

もう一つの注意点は、ダイバージェンスが有効なのはトレンド相場においてのみ、ということです。レンジ相場でダイバージェンスが出てきても、そもそも転換するためのトレンドがありません。

慣れれば見つけるのは簡単

具体的に見ていきましょう。ユーロドルの日足です。


チャート上の矢印とMACDの矢印、というペアが2つありますね。

まず1つ目のペアについて。チャート上では大きく下落して安値を切り下げていますが、MACD上ではわずかに安値を切り上げています。2の条件ですね。

その後、ほぼ同水準まで再び下げた後に反転しています。このときMACDは安値を大きく切り上げています。4の条件が成立しています。

ゴールデンクロスの後に水平ラインブレイクが発生していますが、ダイバージェンス(2回目)が起きていることを踏まえれば、かなり勝算が高そうです。底値圏のレンジを抜ける前にシグナルが出たため、値幅も結構とれましたね。

見つけるコツは、チャート上でスイングの頂点を見たら、MACDのスイングの頂点の方もチェックする癖をつけることです。慣れてくれば、MACDを見なくてもチャートの形だけでダイバージェンスが発生しているかどうかが分かるようになります。

ダイバージェンスは2回目からが本番

ダイバージェンスは、チャート上では高値や安値を更新しトレンドが継続しているものの、勢いが失われてきている時に発生します。

トレンド派とカウンタートレンド派の激しい攻防の末、トレンド派がなんとか新値更新するも、以前ほどの勢いがなくなっている、という状況なのです。

しかし、勢いが失われたからといって、すぐに反転するわけではありません。調整をはさんで、積み上がったポジションを軽くしながら進んでいくのが、健全なトレンドの在り方です。

1度目のダイバージェンスはむしろ、トレンドの継続につながることが良くあります。トレンドが加熱した局面では、ダイバージェンスの発生を見て手仕舞いを始めたり逆張りをしたりする参加者が出てきた方が、適度に調整が入ってトレンドが継続しやすくなります。


ユーロドル4時間足、さっきのチャートの一部です。

一度目のダイバージェンスの後、高値更新しています。その後2回目のダイバージェンスが発生して、デッドクロスからの水平ラインブレイクで売り。やはり、こっちが本物でした。

日足の例でも、安値更新には至らなかったものの、1度目のダイバージェンスの後に同水準まで下げていました。2回目が本物の反転でしたね。

というわけで、ダイバージェンスは2回目から狙っていくのがおすすめです。

2回目のダイバージェンスが発生した時、チャート上ではスイングが3つ形成されることになります。どういうわけか、相場は”3”という数字に並々ならぬこだわりを見せます(トリプルトップ、トレンドライン3本の法則、etc.)。2回目のダイバージェンスの精度が高いのもこうした背景があるのでしょう。

もちろん1回目で反転することもありますから、他に根拠がある場合には攻めてもいいと思います。

Next Topic

次回は”逆ダイバージェンス”です。「まだ続くの!?」と思ったアナタ、私のMACDに対する愛はまだまだ語り尽くされていませんよ!

1
2
3
4
5
6
7
8

2 件のコメント:

  1. Peaky FX様、以前TD Sequentialページでコメントさせて頂いた者です。
    こちらのMACD使用方法についての細かなご教示ページを設けて下さり誠にありがとうございます。
    Peaky FX様が作成されたGMMA OscillatorとMACDを兼用し、どちらかでご教示頂いたシグナルが発生した場合トレードするようにしましたら、大きく利益を得ることができるようになりました。
    この場をお借りしお礼申し上げます。

    返信削除
    返信
    1. 記事をご覧いただきありがとうございます。お役に立ちまして幸いです。

      削除