MT4インジケーター： スキャルピングのお供に、Xtick Chart

指標発表後の値動きが盛んな相場は、スキャルパーにとって格好の稼ぎ場です。

しかし、値動きが激しすぎると1分足チャートですら追いつかず、長大線ばかりのチャートになってしまいます。これではテクニカルをまともに使えません。

そんなとき、10秒足や70ティックチャートなど、より短い足のチャートがあれば便利です。

相場の速さに合ったチャートを作れます

Xtick Chartは3種類のチャートを生成することができます。パラメーター設定でNの値を自由に変えられるので、可能性は無限大です。

Ｎ秒足

15秒足や90秒足など、秒単位の足を作ります。

Ｎ分足

2分足や3分足など、MT4に搭載されていない分足を作ります。

Ｎティック足

レートがＮ回更新されるごとに足を作ります。

相場が速く動くときには多くの足が作られ、逆にほとんど動かないときは足が少なくなります。

生成したチャートには、テクニカル指標を表示できます。ティックチャートにボリンジャーバンドやMACDを表示することも。MT4の多彩なインジケーターを使えるのは、大きなメリットです。

チャートの種類は、ボタンを使って切り替えできます。しかも、どのボタンを表示するかは自由に設定できます。

スキャルパーの味方、Ｎ秒足

1分足よりさらに細かく、秒単位で区切った時間足です。

デイトレーダーやスイングトレーダーは、下位の時間足を見てタイミングを計ることができます。しかしスキャルパーには、1分足の下はティックチャートしかありません。60倍もスケールが違っては使いにくい。。。

そんなとき、30秒足や15秒足が便利です。見慣れたローソク足が使えるのもうれしいところ。

30秒足チャート

1分足チャート

合理的なＮティック足

時間で区切って足を作るのではなく、レートがＮ回更新されるごとに足を作る、というのがＮティック足です。（通常のティックチャートは１ティック足）

相場が速く動くときには多くの足が作られ、逆にほとんど動かないときは足が少なくなります。膠着相場は圧縮され、ダイナミックな相場は拡大される、合理的でおすすめのチャートです。

有名なスキャルパーのボブ・ボルマンは、著書「FXスキャルピング」で70ティックチャートの使用を薦めています。私もこの本を読んで、N ティック足の良さを知りました。

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70ティックチャートは１分足より若干速いチャートで、テクニカル分析を行いやすいきれいなチャートを作るため、システマチックにスキャルピングを行うトレーダーに最適です。

ボルマンの著書には70ティックチャートを用いたトレード手法が、非常に具体的かつ詳細に解説されています。抽象的な内容が多い投資本の中で、ここまで具体的に書かれた本は貴重です。ぜひ一読してもらいたい一冊です。

70ティックチャート

1分足チャート

テクニカル指標も表示できる

Xtick Chartで作ったチャートにはテクニカル指標を表示できます。

チャートはフラクタル。1分足以下の細かい時間足でも、MACDやボリンジャーバンドなどのテクニカル指標は有効です。

タイミング命のスキャルピングですから、細かい動きも分析を怠るわけにはいきません！

ティックチャートにボリンジャーバンド ＆ MACD

指標時スキャルで真価を発揮！

Xtick Chartがその真価を発揮するのは、指標発表直後の値動きが激しい時です。1分足ですら追いつかないため、従来の指標時スキャルではレートを見ながら勘と経験だけを頼りにトレードするしかありませんでした。

しかし10秒足や70ティックチャートを表示してみると、売り買い入り乱れる混沌とした値動きの中にもチャートパターンやトレンドラインが形成されていることに気が付きます。（下図は雇用統計直後のM1、S10、T10、T70チャート）

おすすめは、シンプルで瞬時の判断が可能な、ブレイクアウト戦術。ボラティリティが大きい相場ではブレイクアウトが成功しやすく、高い勝率を誇ります。ダブルトップやヘッドアンドショルダーのネックラインをブレイクした時、トレンドラインをブレイクした時などが狙い目。

勘と経験だけが頼りだった指標時スキャルが、テクニカル的な根拠を持ってトレードできるようになることは大きな強みです。

1分足チャート	10秒足チャート
10ティックチャート	70ティックチャート

使い方

Xtick Chartは通常のインジケーターとは使用法が異なります。ドル円の場合を例にして説明します。

1. USDJPYのM1チャートを表示して、Xtick Chartをセット。
   生成するチャートの種類はこのとき設定します。
2. ファイル→オフラインチャートから !USDJPY_t,M1 を選択して開きます。
   （生成されたチャートは”!”と”_t”がついています。）
3. このオフラインチャート上にも、Xtick Chartを同じパラメーター設定でセット。
   ボタンが表示され、チャートが動きます。

はじめに開いたUSDJPYのチャートは閉じたり時間軸を変更したりせずに、そのままにしておきます。このチャートにセットされたXtick Chartが、オフラインチャートにセットされたXtick Chartにデータを送っているからです。

また、「DLLの使用を許可する」にチェックを入れて起動してください。

注意点

ブローカーは10秒足や70ティックチャートのデータを配信しないため、サーバーから送られたデータを元にそれらのチャートを生成しています。このため起動してすぐの時点では、足の本数が少ないです。

十分な数の足が揃うまでは、しばらく待つ必要があります。例えば10秒足なら1分で6本ずつ増えていきますから、期間20の移動平均を使うためには、少なくとも3分半待ちます。

生成したチャート上では、多くのインジケーターが動作しますが、それら全ての動作を保証するものではありません。体験版で事前に確認してください。

Windows Vista以降のOSに対応しています。次項に記載の方法でシンボリックリンク作成を有効化するOS設定を行う必要があります。

シンボリック作成の有効化

シンボリックリンクの作成権限がないWindowsアカウントではオフラインチャートが生成されず、動作しません。非管理者のアカウントは権限がないことが多いです。

2つの設定方法があります。以下はWindows10での手順です。（Windows7/Vistaでは検索バーの代わりに「スタートボタン → プログラムとファイルの検索」を使用します。）

方法１． Administratorアカウントを有効化

こちらの方法が簡単でおすすめです。

1. 左下のWindowsボタン横の検索バーに「cmd」と入力。Enterを押さずに、コマンドプロンプトを「右クリック → 管理者として実行」。
2. コマンドプロンプトに「net user administrator /active:yes」と打ち込んで実行。
3. Windowsを再起動し、Administratorアカウントでログイン。
4. MT4を「右クリック → 管理者として実行」、もしくは「右クリック → プロパティ → 互換性 → 管理者としてこのプログラムを実行する」　（手順４が不要な場合もあります）

方法２． アカウントにシンボリックリンク作成権限を付与

Windowsエディションによってはポリシーエディターがインストールされていないことがあります。その場合は、別途インストールしてください。

1. 左下のWindowsボタン横の検索バーに「secpol.msc」と入力。Enterを押さずに、ローカルセキュリティポリシーを「右クリック → 管理者として実行」。
2. 「ローカル ポリシー → ユーザー権利の割り当て → シンボリック リンクの作成 → ユーザーまたはグループの追加」で、ユーザー名を打ち込んで追加。
3. Windowsを再起動。
4. MT4を「右クリック → 管理者として実行」、もしくは「右クリック → プロパティ → 互換性 → 管理者としてこのプログラムを実行する」　（手順４が不要な場合もあります）

パラメーター

生成するチャートはChartListにカンマ区切りで指定します。T70は70ティックチャート、S10は10秒足、M2は2分足、というようになっています。個数（最大10）や順番を自由に指定できます。

RateTypeを指定することで、表示するレートをBid, Ask, Median（BidとAskの中間）から選択できます。Roundedとついているものは最後の桁を四捨五入したレートで、0.1pip刻みではなく1pip刻みのレートを表示します。

NumBarsを小さくしたり、RefreshIntervalを1以上の値にしたりすることによって動作を軽量化することが可能です。

体験版は実際の値動きと関係なく、ランダムなチャートを生成します。パラメーターは、ChartList＝"T1, T10, S10"、NumBars＝500、RateType＝Bidに固定されています。

パラメーター名	デフォルト値	説明
ChartList	T1, T10, ...	生成/表示するチャートのリスト （カンマ区切り）
RateType	Bid	レートの種類
NumBars	1500	生成/表示する足の最大本数
RefreshInterval	0	チャートの更新間隔（秒）
ShowCount	true	ティック/秒のカウントを表示するかどうか
ButtonXpos	5	ボタンの位置（Ｘ座標）
ButtonYpos	20	ボタンの位置（Ｙ座標）
ButtonFontSize	10	ボタンの文字の大きさ
～Color		ボタンやカウントの色

ダウンロード

	スキャルピングのお供に、Xtick Chart 最新バージョン：　Ver 1.22　（2016.9.10） GogoJungleからダウンロード Xtick Chart.ex4 （体験版、ランダムチャート）