一目均衡表は基準線、転換線、遅行スパン、先行スパン1と2の5本の線で構成されています。これらの状態を総合して相場を判断するのですが、それぞれ単体でもテクニカル指標として使用することができます。
遅行スパンは相場局面を教えてくれる
中でも、開発者の一目山人をして「遅行スパンだけはおろそかにしてはいけない」と言わしめた、遅行スパンに重点を置いて相場分析しているトレーダーはたくさんいます。私もその一人です。遅行スパンは終値を26日前にプロットした線です。単純ですが、相場局面を判断するために非常に役に立ちます。
- 遅行スパンがローソク足の上にあれば、上昇局面
- 遅行スパンがローソク足の下にあれば、下落局面
- 遅行スパンがローソク足に絡んでいれば、もみ合い局面
相場局面を判断できることは、トレードにおいて重要です。極端な話、上昇局面と分かっているならば買えばいいし、下落局面なら売ればいいだけなのです。
そんな簡単な話ではないことは百も承知だと思いますが、遅行スパンが相場局面を判断するための重要な手がかりを与えてくれることは確かです。
上図のドル円日足の例では、はじめ遅行スパンはローソク足の上にあり、上昇局面でした。その後長期のもみ合いに移行し、現在は再び上昇局面に入っていることが分かります。
遅行スパンとローソク足はシンクロしやすい
もうひとつ、遅行スパンのすごいところは、相場の動きを予想できることです。遅行スパンとローソク足の動きがシンクロすることがよくあるのです。
上図の枠で囲った部分を見てください。遅行スパンがローソク足にぶつかりそうになると、それを避けようとするかのように上昇しています。かと思えば、ローソク足が下げるとそれを追いかけています。
遅行スパンの先端の動きは現在の相場の動きですから、過去のローソク足との位置関係を見れば、今後どのように動くかが予想できるのです。
このような現象が起こるのは、一目山人の発見した26という数字が相場のリズムと合っているからです。トレンドは、調整が入った後に再開すると、前のトレンドと同じペースで動いていく性質があります(トレンド・イコール・トレンド)。この周期が26日になりやすいのです。
途中で消えるとスッキリ見やすい
便利な遅行スパンなのですが、終値を結んだだけなのでジグザグしていて、チャート上では若干わずらわしく映ります。そこで、設定した日にちが経過したら消えるようなインジケーターを作成しました。これなら、ボリンジャーバンドやトレンドラインをチャート上に表示しても、あまり邪魔になりません。
FadePeriodを0に設定すれば、従来の消えない遅行スパンになります。
素晴らしいツールありがとうございます。ご指摘のとおり、遅行スパン(線)は素晴らしいものですが、ご指摘のように1日単位の平均移動線なので、全期間表示するとチャートが分かり難くなって困っていました。大切に使わせて頂きます。
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