2015年5月20日水曜日

MACDの本当の使い方(2): 水平ラインブレイク

<< 前回: MACDラインとシグナルラインとのクロス

「MACDの本当の使い方」シリーズ第二回は、水平ラインブレイクについてです。

あまり知られていませんが、使いこなせればとても強力なシグナルなので、ぜひマスターしましょう。

水平ラインブレイクって何?

水平ラインブレイクというのは、MACDラインがスイングの作った山や谷の頂点を超えていくことです。

図で書くとこんな感じになります。


チャートで言えば、高値更新したときに買い、安値更新した時に売り、というルールと同じです。

MACDの水平ラインブレイクは、トレンド相場で調整が入った場合や、レンジ相場でブレイクが近づいてきた場合などに発生します。

MACDは素のチャートほど波打つことはありませんが、それでもウネウネしながら進んでいくため、水平ラインブレイクは大小たくさん見つけることができます。

チャンスはたくさんある!

では実際のチャートを見ていきましょう。ポンド円の日足です。


水平ラインブレイクをしているポイントが6か所あります。全部見つけられますか?

水平ラインブレイクは発生する頻度が高く、見つけるのも簡単、それでいて精度が高いので、自信を持っておススメできるシグナルです。

他のシグナルと同時に発生することも

まずは前半の3つを見ていきましょう。


最初のブレイクは、トリプルトップのような形になっています。このような場合は、通常の水平ラインブレイクよりも強力なブレイクだと考えます。このチャートでも、シグナルが発生したポイントは天井圏になっていますね。

2つ目のブレイクは、急落後の戻し売りポイントを上手く捉えています。最初のブレイクと合わせて二度おいしい相場です。

3つ目のブレイクは、ゴールデンクロスとほぼ同時に発生しています。前回でいうところの、「大きなスイングでの、適度な角度がついたクロス」です。

さらに、「その他のシグナルと同時に起こったクロス」は良いクロスだ、とも書いてあったのを覚えているでしょうか。今回がそれに該当します。この場合も、通常の水平ラインブレイクよりも強力なシグナルであるとみなします。

離れた位置のスイングにも目を向けよう

次は後半の3つを見ていきましょう。


4つ目のブレイクは3つ目のすぐ後に発生しました。ゴールデンクロスでの買いポジションに自信が持てます。増し玉してもいいでしょう。チャート上のレンジブレイクより早いタイミングでシグナルが発生していることにも注目です。

5つ目はかなりいいタイミングでシグナルが発生しています。こちらもやはり、直前にゴールデンクロスがあるため、通常より期待値の大きなシグナルといえます。

6つ目は直前の小さな山だけでなく、その前の大きな山とさらにその前の小山をもブレイクしています。チャート上ではレンジを形成していたところをブレイクする形になっています。

水平ラインブレイクを狙うときには、直前のスイングだけでなく、離れた位置のスイングにも目を向けるようにしましょう。ラインが長く、何度も試されていればいるほど、ブレイクした後の伸びも大きくなりやすいです。

チャート上の高値・安値更新と合わせて、チャンスを増やそう

注目すべきところは、チャート上で高値や安値を更新したポイントと、MACDが水平ラインブレイクしたポイントが必ずしも一致しないということです。

都合の良いことに、チャート上での高値・安値の更新より早いタイミングで水平ラインブレイクが発生することがしばしばあります(例では4つ目のブレイク)。レンジ相場をブレイクする前兆をつかむことができるため、人より早くアクションを起こすことができます。

どちらも有用なシグナルですから、両方活かせばエントリーチャンスが広がります。増し玉のためのシグナルとして活用するもよし、ブレイクが本物であることを確認するために使うもよし。

ちなみに、水平ラインブレイクは移動平均やRSIなど、他のテクニカル指標でも使えるテクニックです。ぜひお試しあれ。

番外編: 「シグナルとのクロス」の補足

番外編の記事にて、ご質問いただいた内容に回答するかたちで、今回扱ったチャートにさらなる解説を加えています。タイトルに「補足」とついていながら、実はこの記事よりも文章量が多く読み応えのある記事です。

より高勝率のトレードをするための秘訣にも言及した、実戦的で深く掘り下げた内容となっていますので、ぜひご一読ください。

Next Topic

次回は”ゼロライン反発”を解説します。これもまた、かなり使えるシグナルです。請うご期待!

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6 件のコメント:

  1. PeakyFxさんへ
    はじめまして。
    私は1年ほど前からFXを始めたのですが、ひどい目に会いながら、現在はMACDによるシンプルな手法に行き着きました。
    しかし、だましに泣かされることが多く、精度を上げる方法がないかと模索していたところ、PeakyFxさんのブログに辿りつき、感銘を受けました。
    今まで、なんとなく感じていたMACDのルールがクリアにまとめられており、とても勉強になりました。
    ありがとうございました。

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  2. PeakyFxさんへ
    PeakyFxさんへ
    水平ラインブレイクの説明ででてきたchartについて質問があります。
    最初のトリプルトップからの水平ラインブレイクのところなのですが、最初にデッドクロスしてすぐにゴールデンクロスして、最後にまたデッドクロスして水平ラインをブレイクしてますよね。
    自分なら、最初のデッドクロスで「大きなスイングからのクロス」と考えてエントリーしちゃいそうです。また次のゴールデンクロスも「ゼロラインより上のゴールデンクロス」と考えてエントリーしちゃいそうです。
    どのように考えたら、だまされないのでしょうか?
    よろしくお願いいたします。

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    1. 記事を読んでいただき、ありがとうございます。
      補足の記事という形で回答させていただきました。お役に立てば幸いです。

      MACDの本当の使い方(番外編): 「シグナルとのクロス」の補足
      http://peakyfx.blogspot.jp/2015/07/macd.html

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  3. PeakyFxさんへ
    丁寧な解説ありがとうございます。
    良くわかりました(^^)。
    5つ目の水平ラインブレイクも同じように考えると、初めにゴールデンクロスしてますが、スイングもそれほど大きくないし、角度も小さめなので「大きなスイングでの、適度な角度がついたクロス」には認定されないということですよね(しかし、自分なら思わずエントリーしちゃいそうです^_^;)。そして、次のデッドクロスですが「ゼロラインより下のデッドクロス」だと喜んでエントリーしちゃいそうです。これは、見極めてから行動できない自分が悪いと諦めるしかないでしょうか?


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    1. 記事がお役に立ったようで幸いです。
      5つ目の最初のゴールデンクロスは、ご指摘の通り、大きさも角度も足りないと思います。
      次のデッドクロスは、終値ベースで判断するならば、MACDラインとシグナルがハグしたままなので見送りです。しかし、リアルタイムで見ると下抜けしそうな展開に見えたと思います。
      直前のレンジをダマシの後に下方ブレイクして、少し前のトリプルボトムの安値も更新しています。その後もう一度安値更新をして、陽線引けといういやらしい動きです。
      Hisaさんが積極的なトレード戦略をとっているならば、このような難しい局面でダマシにあうことは気にしなくていいと思います。

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  4. Peaky FXさんへ
    ありがとうございます。
    積極的にいきたいと思います。トータルでプラスになればいいのですからね。
    ちなみに私も昔、医学生でした。その頃から、Peaky FXさんみたいな知識があったらなと羨ましく思います。
    この先、すごいことになりますよ。きっと。
    応援しています。

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